第5部 秋風に木葉舞 冬風に雪散りぬ
6月 封牙舞 条約に基づいて前線についていた武将も各地に派遣され、舞も隠居する。
九州 四国 中国 越中
浅井長政、長宗我部元親、井伊直政、水無月瑠璃、片桐且元 松平信康、榊原康政、本多正信、本多忠勝、紫月織雅、吉田寅次郎 北条氏直、最上義光、柴田勝家、黒田官兵衛、夕凪七海 蒲生氏郷、可児才蔵、本願寺顕如、榊原小神、御巫綾冬
京(足利幕府) 東海関東 甲信越 東北
足利義昭、松永久秀、石田三成、筒井順慶、藤堂高虎、天風星鈴 吉川元春、細川藤考、小早川隆景、武田勝頼、真神愛美、夕凪琴音 木下秀吉、鍋島直茂、石川数正、簓葉十兵衛、隣野みゆき、真田昌幸、島左近 御子神黄泉、飛鳥慎、翠川真射、伊達政宗
8月 荒木村重 過去二度にわたって封牙家を裏切った荒木村重が、密かに京で目撃される。
12月 松永久秀 京において大政変勃発、将軍足利義昭が二条城にて松永久秀、荒木村重に殺害される。
京の治安を任されていた石田三成が急遽討伐軍を組織するが、実践経験なく用兵より兵器を重宝する彼に天風星鈴、藤堂高虎が反発、足並みがそろわず石田三成は松永軍によって敗れ、六条河原で斬首される。
1583年
1月 各地で混乱が生じる、あくまでも足利幕府を守護する者、足利幕府を打倒しようとする者、封牙舞を擁立して新幕府を築こうとする者の三派に別れ、三つ巴の戦いが始まる。
九州 四国 中国 越中
浅井長政長宗我部元親井伊直政水無月瑠璃片桐且元 松平信康榊原康政本多正信本多忠勝紫月織雅吉田寅次郎 北条氏直最上義光柴田勝家黒田官兵衛夕凪七海 蒲生氏郷可児才蔵本願寺顕如榊原小神御巫綾冬
京(足利幕府) 東海関東 甲信越 東北
松永久秀荒木村重藤堂高虎天風星鈴筒井順慶 吉川元春細川藤考小早川隆景武田勝頼真神愛美夕凪琴音 木下秀吉鍋島直茂石川数正簓葉十兵衛隣野みゆき真田昌幸島左近 御子神黄泉、飛鳥慎、翠川真射、伊達政宗
足利幕府側 反足利幕府側 新幕府側
1月

4月
九州戦線 「今山の戦い」にて足利幕府側と新幕府側決戦、新幕府側が勝利し、水無月瑠璃の説得で浅井長政、井伊直政も新幕府側となる。
四国戦線 本多忠勝が単身榊原康政を説得、松平信康も説得に応じ、両軍不戦のまま状況を見守ることとなる。
中国戦線 「厳島の戦い」にて反足利幕府軍、柴田勝家を破る(柴田勝家戦死)京へ向かう途中で舞決起の報をしる。
越中戦線 断固幕府の義理を考える可児才蔵の説得を断念、蒲生氏郷が可児の立てこもる城を包囲したまま、残りの軍勢は一路京都へ。
京戦線 「山崎の戦い」で、松永久秀軍が藤堂高虎を破る、藤堂高虎、天風星鈴の元へ行き、新幕府側となる。
東海戦線 あくまでも足利幕府にこだわる細川達旧世代と、封牙舞による新体制に希望をもつ新世代が「三方ヶ原の戦い」で激突。新体制が勝利を収める。
甲信越戦線 御子神黄泉の動向をそれぞれが監視するが、その動きに敏感に反応してしまった為に「三増峠の戦い」で敗戦する。石川数正戦死。
東北戦線 新幕府側として西進を始めるが、甲信越にて警戒され進撃を妨げられる、そこに隙があれば自ら天下を狙っていた伊達政宗の野望による謀略によって東北軍は甲信越軍と「三増峠の戦い」にて激突、御子神黄泉が勝利する。
封牙舞 内乱終決の為に朝廷より征夷大将軍の位を受けると、隠居地岐阜から各地の武将に檄文をとばす。
5月 それぞれの地方で勝利を収めた軍勢が足利幕府側、反足利幕府側は京へ、新幕府側は岐阜へ集結を開始する。
足利幕府側(京・明確な大将未だ定まらず)
吉川元春、細川藤考、小早川隆景
反幕府側(京・松永久秀側)
松永久秀、荒木村重、北条氏直、最上義光、黒田官兵衛
反幕府側(甲信越・御子神黄泉側)
御子神黄泉、飛鳥慎、翠川真射、伊達政宗
新幕府側(岐阜・封牙舞側)
封牙舞、浅井長政、長宗我部元親、井伊直政、水無月瑠璃、榊原小神、御巫綾冬、藤堂高虎、天風星鈴、武田勝頼、真神愛美、夕凪琴音
新幕府側(甲信越・封牙舞側)
木下秀吉、簓葉十兵衛、隣野みゆき、真田昌幸、島左近
それぞれの地で警戒・または軍勢壊滅のため動けず(もしくは動かず)
松平信康、榊原康政、本多正信、本多忠勝、紫月織雅、吉田寅次郎、蒲生氏郷、可児才蔵、夕凪七海、鍋島直茂、筒井順慶、本願寺顕如、片桐且元
6月 行軍中の陣中にて真田昌幸が病にて没。若き軍師真田幸村がここに誕生する。
7月 筒井順慶、心労から病にかかり、数日後に没。
9月 岐阜から出陣した封牙舞軍と、京から出陣した松永久秀軍が関ヶ原にて激突、天下分け目の「関ヶ原の戦い」が始まる。
関ヶ原の戦い
9月17日 両軍対陣
午前8時 各地の勢力を急遽吸収した松永軍13万対共に死地を駆け抜けてきた封牙軍精鋭8万の決戦が始まる。
8時20分 先陣井伊直政、武田勝頼が北条氏直軍と交戦。
8時50分 第二陣浅井長政、榊原小神が最上義光軍と交戦。
9時10分 第三陣天風星鈴、藤堂高虎が荒木村重軍と交戦。
10時30分 北条氏直軍壊滅、北条氏直戦死。
10時40分 後陣夕凪琴音、真神愛美が松永久秀本陣に突撃開始。
11時50分 黒田官兵衛が遊軍を率いて封牙舞本陣に攻撃。封牙舞本陣の旗が倒れる。
13時20分 浅井長政戦死。
13時40分 最上義光軍敗走。
14時10分 封牙軍、陣形を方錐にすると、全軍を押し上げる。
14時30分 後退、再集結をはかっていた松永軍に方錐陣形の突撃が直撃する。
16時20分 松永久秀敗走、黒田官兵衛敗走、荒木村重敗走。
御子神黄泉の動きを制する封牙舞甲信越軍が、動き出した御子神黄泉軍と決戦「田村の戦い」を迎える。
騎馬鉄砲隊、巫女神四天王の突撃はすさましく、封牙軍は崩壊する。殿軍を努めた島左近が戦死。
10月 封牙舞 関ヶ原の後に各地に散っていた敗残軍が補足される。
松永久秀は京にて名器「平蜘蛛」を抱えたまま自爆。
荒木村重、最上義光は六条河原にて斬首。
黒田官兵衛は息子長政と共に籠城、降伏勧告に応じず落城で戦死。
11月 封牙舞 京に上洛、足利幕府側と最後の交渉の末無血開城。ここに足利幕府は完全に滅び、封牙幕府が幕を開ける。
1584年
2月 封牙舞 御子神黄泉に、田村の戦いのいきさつの説明をして、再び天下のために共に働こうと呼びかける。
4月 御子神黄泉 封牙舞と共に天下をとることはできないと決意、軍備を始める。
6月 封牙舞 和平への道に最後の望みをかけて藤堂高虎を使者に送る。
7月 伊達政宗 藤堂高虎を討ち、和平の道を断つ。
封牙舞 御子神黄泉との決戦の為に出陣する。
岩手山秋の陣
  南郭の攻防
封牙舞
、御巫綾冬、榊原小神、夕凪七海、水無月瑠璃、真田幸村、本多忠勝

御子神黄泉、伊達政宗、飛鳥慎
東郭の攻防
簓葉十兵衛、隣野みゆき、夕凪琴音、真神愛美、天風星鈴、紫月織雅

翠川真射、真田信綱、南部信直
11月6日 南郭決戦開戦。  
11月7日   東郭決戦開戦。
11月9日 一の丸突破  
11月10日   一の丸突破
11月11日 伊達政宗騎馬鉄砲隊の前に本多忠勝隊壊滅。  
11月12日 封牙舞本陣が前進する。  
11月13日   簓葉十兵衛、夕凪琴音、紫月織雅部隊が真田信綱部隊を壊滅させる。真田信綱戦死。
11月14日 二の丸突破  
11月15日 飛鳥慎の突撃の前に榊原小神隊一時撤退。  翠川真射部隊突撃、天風星鈴部隊壊滅。 
11月16日    城外決戦、南部信直部隊壊滅、南部信直戦死。翠川真射部隊は行方をくらます。 
11月17日 真田幸村隊騎馬突撃、飛鳥慎隊壊滅。 東郭に再突撃。二の丸突破。 
11月18日   御子神黄泉東郭に移動、突撃によって再び攻城軍は撤退。 
11月19日 御子神黄泉南郭に移動、水無月瑠璃部隊壊滅。  
11月20日 封牙舞部隊、伊達政宗部隊に突撃、騎馬鉄砲部隊壊滅。  
11月21日 伊達政宗自刃。   
11月22日 御子神黄泉、城に火を放つ。   
11月23日 封牙全軍、城内に突撃するが、炎の城から飛鳥慎が突撃を仕掛けてくる、この戦いで飛鳥慎、炎の中に消えていく。   
11月24日 岩出山城灰燼とかす。御子神黄泉の最期は誰も見届けれなかった。
11月27日 城外に布陣していた封牙舞に、突如翠川真射部隊が特攻。封牙舞流れ矢を受けて意識不明の重体となる。
11月28日 翠川真射、3度の突撃の末に壮絶な戦死を遂げる。その突撃をくい止めた真田幸村と並んで「翠川・真田は日の本一の兵達よ」と呼ばれることとなる。
時は流れ……
封牙幕府は幕を開けた……
しかし、そのわずか1年後に封牙舞は矢傷が元で乱世終決にのみ捧げたその命を天に返した。
後継を巡って内乱は必至であったが、封牙舞の最期の方針によって、封牙幕府は征夷大将軍を破棄し上下なき16人の「将星」と呼ばれる武将から成り立つ独特の議会制を用いることとなった。
封牙幕府、果たしてそれが千年王国となるか、短命の歴史として年表の一行で終わるのか……物語は、まだ始まったばかりであった。
秋風が静かに舞う
少なくとも、今は封牙舞が望んだ平和が訪れていた……

水無月瑠璃、隣野みゆき
天下平定後隠居、城下で戦災孤児を集めて私塾を開く。


夕凪琴音、真神愛美、夕凪七海
持ち前の忍び術をもって忽然と姿を消す。気ままな旅をしているらしい。

御巫綾冬
将星の地位を固辞し、封牙舞の菩提を弔う。

紫月織雅
その剣豪としての腕をもって封牙幕府初代剣術指南役となり、紫月新陰流改組となる。

榊原小神
将星として、封牙家千年王国を目指し、その後も文武ともに名を馳せる。

天風星鈴
将星を守る近衛師団を創設、初代近衛隊長となる。

簓葉十兵衛
将星として、持ち前の騎馬戦術を書に書き残し、封牙家騎馬戦術の第一人者となる。

木下秀吉、真田幸村、細川藤考、小早川隆景、長宗我部元親
将星として治世に、反乱鎮圧にと東奔西走の日々を送る。

武田勝頼
「武」には優れていたが「文」において他の将星と意見が対立、やがて任地に籠もり晩年をむかえる。

松平信康
引き続き四国総括であったが、後に反乱の容疑をかけられる、詰問の使者を待たずして潔癖を記した書状を残し自刃。

本多正信
謀臣として各地に暗躍するが、その徹底した冷酷さから後に派閥争いに敗れて失脚する。

本多忠勝
乱世終結後、自らの役目を終えたと言い残し、舞の後を追うように流行病にて没する。

吉田寅次郎
異国を夢見て密かに国外脱出を試み、そのまま姿をくらます。

本願寺顕如
国教が必要か、宗派自由を認めるかの問題にて孤立、封牙家を出奔する。
第1部 1560年 魔王地に墜ち 新星尾張に舞う
第2部 1565年 山城に旗靡き 四面に奔走する
第3部 1572年 魔人咆吼して 逢魔ヶ刻迫まる
第4部 1579年 天下一統され 逢魔ヶ刻来たる
第5部 1583年 秋風に木葉舞 冬風に雪散りぬ
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